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Amazon Home Servicesの可能性!広める3つの条件
こんばんは西嶋です。
アマゾンホームサービスのコラムその2。
お客にとっては良いこと尽くめのアマゾンホームサービス。しかし、水道修理業界にこのサービスを導入するのは簡単なことではない。
理由は大きく分けて3つ。
1,『競争が起きるほど職人がいない』
今、日本は超職人不足で年寄りばかり。そんな年配者にITリテラシーがあるとは言い難い。ネット集客オンリーのアマゾンとどう付き合っていくのか、若手をどう取り込むかがポイント。また職人は「誰でも明日にでも簡単にできる」わけではない技術職。急に人を増やすという人海戦術は難しい。アマゾンの受注件数がどれくらいになるかは不明だけれど、ある程度人数揃えておかないと・・・
客「水漏れで困ってます!来てください」
アマゾン「ごめん!今職人不足でいけない」
ってなる。
その点アメリカはDIY精神に溢れ、職人が多い。個人でも請け負えるレベルがあると思う(イメージですみません)。中古物件を修理しながら長く住むっていう欧米文化も職人が活躍しやすい土壌。日本は新築至上主義な所があるから、修理系の職人が育たちにくい。アマゾンが職人増加の拍車を掛けるか期待。
2,『日本の建設業界における体制がトップダウンである為、個である職人の力が弱い』
水漏れを修理する場合、壁を壊して、配管を見つけて修理しなければならない場合がある。そうなると水道の修理は水道屋で出来るけど、壊した壁の補修は大工だったり、ボード屋と言われる人達だったり。つまり水道屋だけでは手に負えない工事もある。
その為、日本では「工務店」や「ゼネコン」がすべての業者を統括して、家を建てたり、直したりする体制となっている。日本のほとんどの水道屋はこの工務店やゼネコンの下請けにすぎず、ホームサービスで「個」になった水道屋はどこまで壊した壁や床を自分で直すことができるか。水道屋の能力底上げに期待。
3,『単にアマゾンがリーダーになっただけで、業界の構図まで変えられるか』
2と重複する所があるが、最近ヤマダ電気やパナソニックが新築・リフォーム事業に手を伸ばしてきた事が話題になった。しかし、その家を建てたりする職人は一向に増えてはいない。ヤマダ・パナがリーダーに名乗り出ただけで、家を建てる職人達はほとんど変わっていないという事になる。リーダー企業はいっぱいいるのに、これに続けとアマゾンがサービスを始めても職人達が付いてくるかがこれまたカギ。
「えーもういいよ。もうヤマダさんところで仕事するから」
「アマゾンさんにまでもう人回せないよ」
このような体制を変えられるサービスとなればアマゾンホームサービスは他の企業と十分差別化できる。体制を変える事ができるのなら価格破壊も起こり得るからだ。抜本的な体制が変わらないのに工事価格を下げるなんてできないでしょ。
以上3つ。
アメリカでは既にスタートしたホームサービスだけど、アメリカのモデルを日本に合った形に変えられれば相当なイノーべションもの。今後に期待したい。